『インパクトの力が跳ね上がる強靭なステップの作り方』
10歳以下や10代の前半ですと、完璧なフォームを作る、というのは難しいです。
中には、上級生に混じって試合に出ている子もいますので、どんなに上手くスイングしても、
最低限の力がなく、押し負けることもあるでしょう。
しかし、そんな中でも、力を集中的に出すことで、強い打球を打つことができます。
それが、踏み込んだステップ足に効率的に体重をかけて、インパクトを強めるという方法です。
私も意識的ではありませんが、野球少年の頃に実践していたように思います。
だからこそ、当時は小柄ではありましたが、上級生との試合に出場しても、
長打やホームランを打って、活躍することができていました。
前置きが長くなりましたが、小さい選手であるからこそ、
下半身で飛ばす癖をつけた方が将来的に大成しやすいです。
ぜひ、この内容を意識して、より強い打球を打てるようになってくださいね。
さて、それではお話致しますが、お伝えしたいポイントは2つ、
◆反動がつくようにステップ足を上げる
◆勢いが逃げないように、力強くステップ足を踏み込む
ということです。まずは、“ステップ足の上げ方”から解説をしていきましょう。
ステップ足は、『後ろ方向、キャッチャー側に引くように上げる』のがおすすめです。
野球少年の指導をしていると垂直に足をあげている野球少年を見ます。
ちょうど、「腿あげ」のような感じで、垂直にあげてから、踏み出している子ですね。
これが問題です。なぜならば、前足を垂直にあげると、
『ピッチャー側に勢いよく出ていけない』からです。
振り子でも一本足でもどんなフォームであっても、足を上げるときは
“キャッチャー側に引いて、踏み出す時の勢いをつける” という動きが必須になります。
後ろに引いて反動をつけてから、前に出すことで初めて、体重が移動していくからです。
確かに、前足を垂直にあげると、ステップ足は出しやすいですが、
■ボールに向かって、身体をぶつけられないため、打球が弱くなってしまう
■軸足1本だけで全体重を支えようとするので、緩急に対応しにくい
■腕だけで振るため、スイングスピードが結果的に遅くなってしまう
という問題が起きます。メジャーリーグの選手や助っ人選手の中には、
ステップ足を後ろに引かないで打っている選手もいます。
しかし、それは、上半身だけでホームランを打てる力がついている、というのが必須条件です。
ウェイトトレーニングを思い切りして鍛える、というのでなければ、やめるべきでしょう。
逆に、上半身だけで強いスイングができるなら、ステップ足で勢いをつけて、更に強い打球を打てるようになります。
さて、次のポイントは、“ステップ足の踏み出し方”についてです。
先程お伝えした足の上げ方に引き続き、打撃に勢いをつけるためには、
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トップをしっかりと作って、ステップ足を強く踏み込む
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ということが、非常に重要になります。まずは、
○つま先は身体から見て、内側に45°で踏み出す
○ベタ足ではなく、親指の付け根に体重をかけて踏み出す
ということを意識して、スイングをしてみてください。つま先の方向が、
●ピッチャー側に向くと、身体が開いて力が逃げる
●キャッチャー側に向くと、身体が突っ張って、上半身が上を向いてしまう
という動きも試してもらえばなぜ力が入りにくいか分かると思います。
だからこそ、身体がしっかりと止まって、体重だけがボールに乗るよう、
つま先の方向に気を付けて、ステップしていきましょう。そして、重要なのが、
『ベタ足でなく、親指の付け根に体重をかける』 ということです。
ベタ足では、かかとが上がらないため、体重移動しようとしても、勢いが半減します。
ステップ足を上手くあげて、反動をつけても、それを活かせないのです。
だからこそ、ステップ足のかかとは、地面にはつけない、という意識で踏み出しましょう。
実は、足を垂直にあげると、ベタ足で踏み出しやすくなる、という側面もあるので、
足の上げ方と一緒に意識すれば、修正はしやすいでしょう。
さて、いかがだったでしょうか。
『インパクトの力が跳ね上がる強靭なステップの作り方』 と題して、
“ステップ足の上げ方”
“ステップ足の踏み出し方”
についてお話してきました。
特に空振りが多かったり、速い球が苦手な選手は、タイミングをとろうとして、ステップ足を小さくしがちです。
しかし、それでは、当たっても前に飛びませんし、ボテボテのボールになってしまいます。
しっかりと反動をつけて、その勢いをボールに乗せる。これが出来れば、
○身体全体を使った、鋭いスイングができる
○当たり損ないでも、強打になりやすい
○緩急でもタイミングが外されにくい
という効果があります。特に素振りをしていると、上半身の出し方ばかりに気をとられてしまいます。
是非ステップ足にも注意を払って、練習をしてみてください。
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